マダガスカルの言語 (マラガシ= Malagasy )        

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目次

1.始めに

2.マダガスカルの民族について調べるうちに、一つの疑問が湧きました。

3.調査作業にあたって感じたことは以下の通りです。

4.人口上位10都市名(2014年)

5.民族名

6.アフリカ:バントゥー語由来の単語

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1.始めに

マダガスカルの首都:アンタナナリボに居住するメリナ人は、インドネシア:ボルネオ島から移住してきたマレー・ポリネシア系民族の末裔とされています。
マダガスカル語は、ボルネオ南部で話されているバリト語、なかでも南東バリト語に由来し、マアニャン語が最も近い親戚となります。
マダガスカル語の単語にも、下記のようにマアニャン語と類似したものがあります。

マダガスカル語="意味"=マアニャン語(バリト諸語)
afo="火"=apui
rano="水"=ranu
ravo="幸福"=aray
lava="長さ"=lawah
hena="肉="kenah "魚"
vatana="体"=watang
elatra="羽"=elat
vitsika="アリ="wisik
tambavy="薬"=tatamba
varika ('lemur')="キツネザルの一種"=warik

現在のマダガスカル語は、アルファベット全26のうち、21文字で構成されています。
c, q, u, w, x は、マダガスカル語では使われていない文字です。

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2.マダガスカルの民族について調べるうちに、一つの疑問が湧きました。

民族の名前の頭部に、「Anta」というスペルがついているものが多い、という疑問です。「何故だろう?」
そこで、マダガスカルの首都:アンタナナリボ(Antananarivo)の文字の意味を調べて見ました。

「アンタナナリボ」=「Antanànarìvo」=「An+tanàna+rìvo」=「 An(地名の接頭語)+tanana(町)+arivo (千) 」です。
日本語では「三千院」「三軒茶屋」などの語順となりますが、マダガスカル語では「院三千」「茶屋三軒」「木六本」という語順です。
そこで、マダガスカルの主要都市の名称、民族の名称について、単語の分解してその構成を調べてみました。

Niger-Congo.svg Ethnic groups of Madagascar Map.png


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3.調査作業にあたって感じたことは以下の通りです。

A:語順が参考となったこと。

①.文章の場合、日本語の「主語+述語」の語順が、マダガスカル語では「述語+主語」となります。
②.今回調べたのはいずれも単語で、日本語の「形容詞+名詞」の語順が、マダガスカル語では「名詞+形容詞」となります。
③.単語の構成を調べる上でも、この語順が手助けとなります。
④.助詞「An」などの性格がわかると、理解の助けとなります。

B:翻訳ツール利用上で注意が必要なこと。

①.マダガスカル語はメジャーな言語ではなく、日本語対訳辞書などもこれからです。
②.ネット上での辞典もありますが、他の言語と比べて充分ではなく、検索しても「該当なし」となる場面も多いです。
③.でも、「グーグル翻訳」などの場合、入力したマダガスカル語の日本語訳を必ず出力されます。
④.また、「マダガスカル語⇒ 日本語対訳」の場合、「原文の言語」として他のオーストロネシア語が出てくることも多いです。
  でも、「グーグル翻訳」などの訳は最近話題のAIと同じく、システムが出した取り敢えずの翻訳で、正しいか否かは確定していません。
⑤.翻訳ツールを使って「マダガスカル語 ⇒ 日本語対訳」で得られた「日本語表示」そのまま鵜呑みには出来ません。
⑥.そこで、出力された日本語対訳を再度「日本語 ⇒マダガスカル対訳」し、当初のマダガスカル語との整合性を確認する必要があります。
⑦.この過程を経て、初めて「「日本語 ⇔マダガスカル語」と確認することが出来ます。

C:経験不足を感じたこと。

①.助詞「An」の例とは逆で、「助詞+名詞+形容詞」の場合に、単語のどの部分が助詞で、名詞かの切れ目が分らないことが多いです。
  しかも、助詞が入ることで、名詞の冒頭が変化することもあり、経験を積む必要があります。

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4.人口上位10都市名(2014年)

★01「 Antananarivo 」=「 An+tanana+rivo 」で「 An(地名の接頭語)+tanana(町)+arivo (千) 」です。
言ってみれば、「Anciba」=「An+ciba」=「県人」+「千葉県」=「Chibanian」という感じです。
旧称:「アナラマ」=「Analamanga」=「Analamanga」=「An+ala+manga」=「the+森+青」

★02「トアマシナ」=「Toamasina」=街の名前は、内陸部メリナ王国のラダマ1世が19世紀前半にこの地方を征服した際のことです。
はじめて見る海の水を舐め「トゥア・マシナ!」(なんと塩辛い!)と叫んだからだと伝えられています。
でも、「塩辛い」=「masira」で、街の名の語尾は「masina」です。「na」と「ra」との違いです。
「masira」が語尾の活用で「masina」となったのかは、浅学のため分りませんでした。

私の妄想では、「トアマシナ」=「Toamasina」=「Toa+masina」=「どうやら+聖なる」=「どうやら聖地らしい」ですが。・・・

★03「アンツィラベ」=「Antsirabe」?
詳しく分りませんが、私の妄想は、「アンツィラベ」=「Antsirabe」?=「An+tsirabe」=「An+tsira+be」=「the+保存+多くの」 つまり、「多くの遺跡が保存されている街」です。

★04「マハジャンガ」=「Mahajanga」?
1780年代に、インド亜大陸からの約二百人のイスラム教徒の商人達による社会集団がベツィボカ川の河口に形成され、そう呼ばれるようになったそうで、語源はインド語ではないか?とも言われています。

私の妄想では、「マジャンガ」=「Mahajanga」=「Maha+janga」=「素晴らしい+娼婦」なのですが。

★05「フィアナランツォア」=「Fianarantsoa」=「fianarana +tsara」=「教育:勉強+良い」=「良い教育」を意味します。
「tsara」とは「ただ」の意味があることから、「唯ひたすら勉強する」とのニュアンスが感じられます。

★06「トゥリアラ」=「Toliara」?

★07「アンツィラナナ」=「Antsiranana」=「An=the+tsiranana」?

★08「アンボボンベ=アンドロイ」=「Ambovombe+-Androy」=?
「アンドロイ」=「androy(地域名)」=「the land of roy (Mimosa delicatula=おじぎ草) 」の茂る土地です。
しかし、その地勢から「とげのある土地」と呼ばれています。

★09「アンタニフォツィ」=「Antanifotsy」=「An+tani+fotsy」=「the+国土+白」
「tanifotsy」=「白い+国土」=「白い砂」

★10「北マナラナ」=「Mananara Avaratra」=「Mananara+ Avaratra」=「?+Avaratra=北」


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5.民族名

●01:「アンタイファシ」=「Antaifasy or Antefasy」=「砂の人々」を意味します。(「砂」=「fasika」)
ただし、「墓」=「fasy」=「fasana」なので死者と何らかの関係があるかも知れません。

●02:「アンテモロ」=「Antaimoro or Temoro or Antemoro」=「海岸の人々」を意味します。
「海岸」=「morontsirak」=「morontsi」です。

●03:「アンタイサカ」=「Antaisaka or Antesaka」=「?」

●04:「アンタンバホアカ」=「Antambahoaka」
名前は町の創設者が「人々から愛されている=「Ratiambahoaka」からきていると言われています。
「Ratiambahoaka」=「Ra=血+tiam=愛される?+bahoaka=公民」と思われます。
「Ra=血=心から」と読みました。
「愛する人=olon-tiana」=「人々+欲しかった」だそうです。
また「愛されている=Efa tia」「Efa+tia=既に+好き」となります。
「v」と「b」の違いはありますが、「bahoaka=公民」ではない「vahoaka=人々」にも同様の意味があります。

●05:「アンタンカラナ」=「Antankarana」
アンタカラナとは「ツィンジー(裸足で歩くことができない場所に住む人々」の意味です。
また「ツィンジー」とは、マダガスカル語で「ブンブン言う」という意味で、針山を叩いたときに出る音に由来する、とする説もあります。
ヒンディー語で「衝突する=टकराना=takaraana」と発音しますので、何らかの関連が妄想されます。
(「衝突=takaraane ke lie」、「突き当たる=mein takaraana」)

●06:「アンタノシー」=「Antanosy people」とは「anosy(地域名)に住む人々」の意味です。

●07:「アンタンドロイ」=「Antandroy or Tandroy」=「androy(地域名)に住む人々」の意味です。
「androy(地域名)」」=「the land of roy (Mimosa delicatula=おじぎ草) 」の茂る土地です。
しかし、その地勢から「とげのある土地」と呼ばれています。
そこで、その地に居住する彼らを「いばらの人々」とよびます。

●08:「バラ」=「Bara」=内部のもの」の意味とのことですが。?

●09:「ベツィレウ」=「Betsileo」とは、「無敵の人々」という意味だそうですが。?

●10:「ベツィミサラカ」=「Betsimisaraka」とは「離れられない多くの人々」という意味だそうです。
「ベツィミサラカ」=「Betsimisaraka」=「Betsi+misaraka」=「?+別々に」

●11:「ベザノザノ」=「Bezanozano」=彼らの伝統的な髪型に関連して「多くの小さなひだのもの」を意味します。
「Bezanozano」=「Be+zanozano」=「多くの+zanozano」=「多くの+?」

●12:「マハファリ」=「Mahafaly」=「聖なる者」または「幸福にする者(「faly」=「幸福」)」のいずれか、とされています。
「マハファリー」=「Mahafaly」=「Maha+faly」=「素晴らしい+幸福」です。

●13:「メリナ」=「Merina」?

●14:「サカラヴァ」=「Sakalava」=「長い渓谷に住む人々」という意味だそうです。
「Sakalava」=「Saka+lava」=「?+長さ」
「長短」=「lava sy fohy」=「長と短」
「短」=「fohy」なので「lava=長い」と判断出来ます。

●15:「シハナカ」=「Sihanaka」=彼らが住むアラオトラ湖周辺の湿地帯に関連して「沼地の人々」を意味します。
「シハナカ」=「Sihanaka」=「Sihanaka」=「Sia+hanaka」=「彷徨う+離散する」の意味という学者もいます。

●16:「タナラ」=「Tanala」で「森の人々」を意味するとのことですが。?  

●17:「ツィミヘティ」=「Tsimihety」とは、「髪を切らない人々」という意味です。
「Tsimihety」=「Tsi+mihety」=「Tsi=否定詞+mihety=散髪」となります。
「mihety」=「mi=助詞?」「hety=鋏」=「髪に鋏を入れる」=「散髪」となると思われます。

●18:「ザフィソロ」=「Zafisoro」?

● Vezo 「ヴェズ」=「Vezo」=文字通り「釣りをする人々」を意味します、とされますが分りません。
また「海と戦う」という意味もあるようです。 

● 「ミケア」=「Mikea」?分りませんでした。


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6.アフリカ:バントゥー語由来の単語

アフリカからマダガスカルに持ち込まれたものには、以下のものがあります。
例えば牛です。この牛は、東南アジアの農耕で用いられる水牛ではありません。
南インド原産のゼブ牛(瘤牛)で背に瘤をもち乾燥や虫・寄生虫に強い熱帯牛です。
その用途は、農耕用、運搬用、食用、搾乳用、さらには副産物としても利用され、生活に密着しています。
そこで、牛は、マダガスカル全土でバントゥー語由来の名前で呼ばれています。
「牛:ウンビ またはアオンビ」=「ombivavy」=「バンツー語族のンオムベ由来」=「牛」「ngombe 」
同様の例は以下の通りです。

「鶏(アクー、アコー)」=「akoho」=「鶏」「nkókó 」
「犬(アンブア)」=「amboa」=「犬」    「mbúa」
「モロコシ(アンペンバ、アンペンビ)」=「ampemby」=「キビ」「mapémbá 」

また、山羊(ウシ=「osy」)、羊(ウンドリイ=「ondrini」)も、その語源はバントゥー語族にあると指摘されています。
このように、家畜や家禽そのものが呼称と一緒にアフリカ大陸からもたらされた可能性があります。

調理関連道具の語源も、バンツー語族もしくはスワヒリ語に遡ると言われています。
これら土器の製作技術も、その一部はアフリカから伝えられた可能性があるとされています。
「土鍋(ヌング)」=「vilany tanimanga」=「vilany=鍋+tanimanga=粘土」
「水瓶(サズア)」=「tavoahangy rano」=「tavoahangy=ボトル rano=水」

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