卓越教授 宮園浩平教授 (東大大学院医学系研究科)             

宮園教授は、がんの進展に関与するβ型腫瘍増殖因子(TGF-β)や骨形成因子(BMP)の研究で、この分野の創始期からの発展に貢献しています。

また、紫綬褒章、藤原賞などを受章・受賞しており、がん研究以外にも幅広い分野に貢献しています。

主な業績はがん細胞におけるTGF-βの作用機構の発見です。



★★★★★★★★★★★★ こんな解説記事があります。

応用病理学分野宮園研究室の研究の内容について

同研究室はがんを中心に病気の原因を明らかにし、新たな治療法を見いだすために研究を行うことを目的としている。

教室では現在、宮園浩平教授、鯉沼代造准教授ほか、約20人の研究者、大学院生が研究・教育を行っている。

TGF-β(transforming growth factor-beta)は、1980年代初頭に軟寒天培地の中で正常線維芽細胞の形質転換を促進する因子として発見された。

しかし1985年にはTGF-βが上皮細胞など多くの細胞の増殖を抑制することが明らかとなり、TGF-βは腫瘍抑制因子として大きな注目を浴びるようになった。

一方で、1990年代半ばになってTGF-βが上皮細胞の間葉系細胞への分化(epithelial-mesenchymal transition、EMT)を促進することが報告され、進行したがんではTGF-βが腫瘍促進因子として働くことが明らかとなっている(下図)。



同研究室では、TGF-βが腫瘍抑制作用を失い腫瘍促進因子として作用するように変化する分子機構を明らかにし、かつTGF-βが持つ多彩な腫瘍促進作用を解明することを目指している。

現在まで、TGF-βシグナルを標的としたがんの治療は、TGF-βファミリーのタンパク質やその受容体を主な標的として研究が進められてきた。

TGF-βシグナルをより深く理解することは、これらTGF-βシグナル阻害分子をより安全に臨床応用する上で重要である。

また、EMTはがんの浸潤・転移に密接に関わっており、その分子機構は今後も研究が必要である。

EMT制御分子を明らかにすることで、新たながんの診断・治療法の開発につながることが期待される。

研究遂行にあたっては、分子生物学、細胞生物学、免疫組織学などの手法や実験動物モデルを用いていると同時に、最近目覚ましい勢いで進歩してきた次世代DNAシーケンス技術も駆使しているそうである。

★★★★★★★★★★★★
BY 宮園浩平

 

スウェーデン(ウプサラ大学)と私の研究交流史

 

inserted by FC2 system