高崎市 「 山田 かまち 」美術館            


作品紹介

青い自画像

「青い自画像」
1975年 水彩・紙

かまちの水彩絵具による自画像には独特の表現が見られる。
「青い自画像」では身体を覆うゆらめき立つような表現によって、若さの持つエネルギーと戸惑いとを同時に表現しているようだ。
かまちが幼少期から好んでいた青色が基調になっているところに、自分自身への強い投影も感じられる。

木と月

「木と月」
水彩・紙

空に浮かぶ小さな月。
画面下には木立のシルエットが見える。
静謐な夜の情景である。
ひときわ白く輝く月は、画用紙の地色を塗り残して描かれたものである。
色彩の濃淡や水彩絵具を効果的に用いた筆致によって、夜空に流れる空気感が表現されている。
シンプルな構図でありながら、かまちの書く小説の挿絵であるかのように、物語の一場面を想像させる作品である。

逃げる女

「逃げる女」
水彩・紙

女性の姿がシンボリックにとらえられ、青と緑の色調と傾斜する構図が画面に緊張感を与えている。
背景に描かれる風景は、かまちの好きだったSF小説に登場する近未来をも予感させる。

フェニックス

「フェニックス」
水彩・紙

荒れる波の上を翼をいっぱいに広げて羽ばたく青い鳥。長く優雅な尾羽をひらめかせている。
鳥はかまちの絵画に度々登場するモチーフである。
自由に飛び立つその姿は、かまちにさまざまなインスピレーションを授け、数々の作品が生み出された。
逆巻く波の迫力ある描写や、背景に幾重もの薄茶色の弧を配したデザイン的な描き方も、独特の雰囲気を生み出している。

ギャラリートーク2020その1(かまちの描いた動物画)

ギャラリートーク2020その2(プリーズ・ミスター・ポストマン)

ギャラリートーク2020その3(トブラ・モカ)

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